人気投票開始の挨拶
代表/カレン・オルテンシア 衛宮士郎 「あら皆さん、態々このような菌糸類共の考案した分かりやすくも下らない催しに参加して下さり有難う御座います。さりとて特にする事も無い寂しく空しい時間に少しでも意味を持たせようと、浅はかにもこのゴミ溜めに御足労頂き恐悦至極。ようこそ、この素晴らしき低俗空間へ」 「……なあ、頼むからアンタは大人しくしていてくれないか」 「あら、憐れにも他にする事も無いのか公の場で自分の好きなキャラクターを応援して悦に浸ろうという愚者達に、僭越ながらこの私が挨拶をと思っただけなのですが……余計でしたか?」 「…あー、うん、その気持ちだけで十分だからさ。とりあえずもう下がっていいぞ。ってか下がっててくれ頼むから」 「私のような賤しい女はでしゃばるな、と?駄犬の分際で随分ね」 「いや誰もそんなことは言ってないだろ!?ああもう、なんだってそう螺旋剣をドコゾの神父に突き刺して赤い弓兵を3人くらい練り混ぜたような捻じくれた物言いを―――!。てか誰が駄犬だこら。頼むから奥でバゼットとお茶でも、ほら茶菓子に江戸前屋のどら焼きを……」 「―――Il ennuie...Est-ce que je devrai le discipliner?」 「……今、もの凄く不穏当な事言わなかったか?」 「では最後にひとつ。あなたはフランソワ・マリィ・アルエという人物を知っていますか?」 「無視ですか…って、はい?誰さ」 「少しばかり有名な、哲学者気取りのフランスの作家です。彼は言いました、『人間は犬に似ている、遠くで他の犬が吠えるのを聞いて自分も吠える』と」 「…………ええと……」 「周囲の人々がこうだと言うと自分もそれに賛成したがる大衆心理、人間の浅慮さを表した言葉です。このような人気投票という催しでは他人に影響され、それが自分の意見であるかのように錯覚したり、逆に反発したりして、正しき票を入れられない人も出てくることがあります。今回投票に参加して頂く皆さんにはそのような間違いを犯して欲しくはありません。何卒、『清き一票』という言葉の意味を心に留めて、よく吟味した上で投票して下さい」 (……なんだ、結構まともなことも言うじゃ―――) 「尤も、ずばり犬畜生そのもののあなたには意味の無い言葉ですが」 「…………………………こんちくしょう」 終われ
by かまぼこミルク
アンリ最高、ダメット最高、スカート穿いてない人最高。 それだけ、それだけさ。
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