【はじめのご挨拶】

 新年、あけましておめでとうございます。
 昨年末は『Fate/hollow ataraxia』を楽しんでいただけたでしょうか? 色々とはっちゃけすぎたホロウ劇場からはや三ヶ月。色々と名残惜しいですが、過去の事は思い出と胸にしまって新年を祝いたいと思います。
 そう、2006年は更なるお祭りの年!
 今年も前向きに騒いでいきたいという願いを込めて、まずは人気投票からスタートです!

 今回はもちろん『stay night』と『hollow ataraxia』の総合版。新たな登場人物、新たな組み合わせがどのような結果を巻き起こすか、もう神でさえ分かりません。
 不動の一位は変動するのか?
 僕らの藤ねえは(キャラ的に)ドコに行くのか?
 新キャラクターたちはどこまで上位に食い込むのか?
 ……つーかぁ、サーヴァントに負けちゃったマスターの面々に挽回の余地はあるのか……!?
 等々、多くの見所を提示しつつ『Fate』第二回人気投票、ここに開幕と相成ります。皆々様、情熱にまかせて自分のひいきのキャラクターに清き一票をたたき込め!

 それでは恒例の選手紹介をば。
 今回のテーマはお正月。せっかく一月なんだし、それぞれお正月をどう過ごすかチェックチェック!
 郷に入れば郷に従うもの。元旦に馴染み深い日本の面子はもとより、外国の面々が異文化にどう対応するか見てみましょう。






前回/第7位
衛宮士郎 「正しいお正月」
 一年の計は元旦にあり。正月は皆さんご想像の通り、大晦日にセイバーとお参りに行き、除夜の鐘を聞きながら柳洞寺でお蕎麦を食べて、初日の出を身ながら朝の支度をしていた模様。貴様、本当に年頃の男子生徒かっ。
 工作に没頭する性格なので、門松作り等々、正月そのものより前準備を楽しんでいたと思われます。そういえば看板作りとか好きだよね、この人。
 ご存じ、Fateの主人公。永遠の半人前魔術師、見果てぬ星を追いかける男、あとみんなの料理番。いつも美味しいご飯をありがとう。
 『hollow』では『stay night』での頑なさは影をひそめていましたが、それも水面に映った像のようなもの。この人物のカタチを第三者的に現していたにすぎません。つーか、化け物に化け物呼ばわりってどういうこと?


前回/第1位
セイバー 「慣例、式典、王の習慣」
 猫は炬燵で丸くなる。いかに雄々しく美しいといってもライオンだって猫科です。正月はさぞ幸福な寝正月を―――と思いきや、もともと規律に厳しい人だけに慣例、式典は完璧にこなします。大晦日のお参りも新年の挨拶も凛としたもの。隣りの彼も惚れなおしつつ、一緒に背筋を正すのでした。

 剣騎のサーヴァント。戦場を駆ける騎士王、黄金の剣の担い手、でも健啖家ぶりが玉に瑕。
 『hollow』では気の緩んだところばかりピックアップされていましたが、そこはそれ、彼女だってホントは十●歳の女の子。一度ぐらいはのんびりとあくびをしてもいいのです。真面目なところは真面目に締めてくれましたし、最後の守護者としての面目も躍如。最強の幻想(ラスト・ファンタズム)を携えた少女騎士の姿にときめいた人も多いのでは?
 ちなみに、水着をあえてビキニタイプにしたのは原画担当の英断でした。清潔感のあるビキニスタイル……!


前回/第2位
遠坂凛 「八方美人、そのうち本気」
 完璧であるものに減速は許されない。どんな意味をつけようが一月一日は一月一日。正月なんて言葉に惑わされず、いつも通りの毎日を送る遠坂嬢。
 が、培った世間体はそんな彼女を放っておかない。友人たちからの誘いや恩師の祝辞を受けて、イヤイヤながらも晴れ着姿でおつき合い。……あれ? でも、遊んでいるうちに心底楽しくなってきましたよ? ええい、こうなったら思いっきり派手にやってやろうじゃない、と気合をいれる三が日。
 体は見栄と気合と努力で出来ている……。
 アーチャーのマスター。若き天才(天然)魔術師、五大元素の娘。あと冬木市きっての出費家、いつも心に宝石を。ああ、魔術とは金喰い虫なのだった。
 『stay night』ではその万能ぶりからここぞという時のキーマンでした。
 『hollow』でもそのスタンスは変わらず、彼女が帰郷した後、物語は解決に転がっていきます。
 ついでに、ここぞという時のドジっ娘スキルもまた健在。その多面ぶり、万華鏡のごとく。……そのうち覆面レスラー。メキシカルビーとしてデビューし、ルヴィアさんとガチで戦ってくれないものか。
 余談ですが、当初『ブロードブリッジ』は彼女達だけの戦いの場でありました。
 「月に伸びる階段なんてロマンチックすぎるじゃない。だいたい、月に行くならロケットでしょ?」と呆れつつ軽口を叩く凛。
 アーチャー、失笑。なんで笑うのよ、と拗ね怒る凛に、「いや、君だって負けていない。ロケットも充分に浪漫がある」とニヤつくアーチャーなのだった。なんでしょうねバカップル。


前回/第6位
間桐桜 「おせち百段重ね」
 幸せかい? 幸せです! お正月は朝も早くから台所。甘い料理は作っても作っても全然たりません。くうくうお腹がなりました。
 そんなワケで、晴れ着はちょっと恥ずかしいので気後れして、得意分野で勝負の彼女。お正月は一日中おせちを補充して、頬を緩ませながら大好きな人と過ごすのでした。もちろん、体重のことは考えない方向で。
 士郎の後輩。ライダーの真マスター。マキリ最後の魔術師(候補)にして、最近ちょっと恐い慎ちゃんのマイシスター。衛宮家在中のおしかけ家政婦さんでもある。
 『hollow』では『stay night』での暗さを克服して、受け身ながらも強い一面を見せてくれました。相変わらず黒くなるけどネ!
 華々しさはないものの、家庭的な雰囲気が桜の持ち味。念願のデートシーンで用意されたドレス姿はなによりのご褒美ではないでしょうか。
 ……余談ですが、ブロードブリッジ時の戦闘服は原画・武内氏のお気に入り。思いっきり派手にいくか、質素ながらも戦う意志に満ちたものにするか悩んだそうです。……残念。仮に、あそこでボンテージ姿で現れた日にゃあ、桜の空気読めなさは伝説になったんですが。


前回/第5位
イリヤ 「ニッポンのお正月」
 オショーガツってなーに? それはきっと美味しいもの。父親から“そういうものがある”と聞いていたはいたものの、実際見るのは初めての彼女。目に映るもの全てが新鮮なのですが、神社やお寺の人混みに興味はないようです。それよりコタツでオセチの方が憧れていたようで、セラの小言を聞き流しつつ、まったり衛宮邸で過ごすのでした。

 バーサーカーのマスター、聖杯の系譜アインツベルンの少女。その正体はお姉ちゃんにして妹ちゃんという、シーソーゲームみたいなバランスの小悪魔なのだった。
 『hollow』ではアインツベルン城をホームにして、愉快なミニゲームを展開してくれました。(ちなみに、開発時は四日目のアインツベルン城は全部ひっくるめて“魔境編”と分けられていた)
 開発初期、魔法少女の役割はイリヤに割り振られていたのですが、あまりにも直球なので没になったとか。「だって、オトナに成長しちゃイリヤじゃないでしょ」とは誰の言葉だったか。
 『hollow』では大切な役所だった為、出番は控えめでした。念願のHシーンを期待していた人、ごめんなさいっ!


前回/第9位
藤村大河 「孫にも衣装」
 はぐれ雲な彼女もお正月だけは実家で過ごす。藤村組組長の一人娘として、新年のご挨拶を務めていたのでした。
 その反動か、二日から四日まで衛宮家でひたすらミカンを食べる寝正月。
 ……まあ、それでも元旦の着物姿はそれはもうビックリものの艶やかさだったとか。着物の柄は虎(アレ)でしたけど。
 士郎の姉貴分にして英語教師。穂群原の生ける伝説。タイガーって言うな。
 『hollow』で間違った方向に進化した三人衆の一。
 新規の立ち絵がシャドーボクシングとか酔っぱらい状態とか、スタッフの愛も間違った方向に展開中。今回、藤軍曹とかケンカ……じゃなくてクイズ鬼としても活躍し、ますます順位が下がりそうです(涙)。
 いつかスピンアウト企画で虎ブル道中記VSネコアルクとか作りたい。
 なお、予定していたQ&Aコーナー『スペースタイガー道場』ですが、宇宙船タイガー号は宇宙に旅立ったまま、最後まで地球に帰ってこられませんでした。


前回/第16位
柳洞一成 「年始め座禅組」
 年末年始、柳洞寺は大忙し。
 寺の跡取りといっても一成は下っ端中の下っ端なので、雑用や清掃に奔走しています。それでも年越し蕎麦はきちんと士郎と食べて、初日の出とともに座禅をして(新年に)うわついた心を引き締めていた模様。

  『hollow』では文化祭の準備に励んでいた生徒会長。柳洞寺の跡取り息子で、士郎とは穂群原で一年の頃からの友人。合宿ができたのも彼のおかげです。
 当初の予定ではアインツベルン城の魔境編と同じぐらいの規模で合宿編が組まれていたのですが、長すぎる事とメインストーリーの折り返し地点で日常が入るのは間が悪いのでなんとなく没に。
 修学旅行っぽい合宿の夜、男部屋にいったり露天風呂にいったり女部屋にいったりする選択肢があったのに……!
 あと、彼の声は『stay night』の頃から「顔は美形だけど太めの声」というイメージだったのです。


前回/第19位
間桐慎二 「気がつけば一月二日」
 三十日から刹那的に騒げる女の子たちと遊び続け、カラオケの一室でふと日付を見ると一月二日。それがヤツの年越しと年明けなのであった。
 テンポハズレの歌と喧噪と飲み放題の薄いソフトドリンクで迎える新年。それが慎二クオリティ。平気なフリをしつつ家に帰って、「まったく気が利かないね、正月なんだからそれらしいもの用意しろよな」と桜にあたるバカお兄ちゃん。
 ―――銀河の歴史(ジャプニカ帳)に、また一ページ―――。

 士郎の古くからの友人。ナルシストで天才肌。
 『hollow』で間違った方向に進化した三人衆の二。
 嫌われ役である事は変わりないのですが、本来はこういう類の困ったちゃんでした。いわばツンデレ系です。最近のマイブームはわんわん王国で犬に戯れるコト。
 また、慎二OHは彼の別人格による一大叙事譚である。
 ちなみに、最終決戦シーンの背景はあの一瞬の為だけに用意された。作成はTYPE-MOON期待の新星・MORIYAっち。ものすごいクオリティなのでよく見てあげてー!
 そしてすまん。ワンクリックでイベント画が跳ぶのはウチの伝統なんじゃよー。


前回/第8位
ランサー 「犬は喜び」
 東に戦いがあると知れば戦車で乗り込み、西で祭りがあると聞けばエールをタルごと抱えて乗り込んでいく。せっかくの催しもの、一緒になって盛り上がれないようじゃあ男がすたる―――。
 そんな兄貴属性のランサーにとって、文化の違いなど些細なコト。ともすれば藤村組にまじって屋台を開いてもおかしくはありません。……いや、まあ。どんなに稼いでも、結局はどこぞの陰険シスターに巻き上げられるオチなのですが。
 槍兵のサーヴァント。アイルランドの大英雄にしてアルスター一の暴れ者。一対一の白兵戦では屈指のねばり強さを誇る。“生き残る”ことこそが戦いの絶対条件なら、彼に並ぶのはバーサーカーぐらいなものか。
 『hollow』では花屋魚屋ウエイターと多種多彩なアルバイターっぷりをみせながら、午後はたいてい港で釣りをしつつ、ここぞという所でおいしい役回りを持っていった、今回最大のダークホース。犬だけど。
 虎ぶる道中記でのゲイボルクのデタラメな強さですが、全宝具中もっとも効率のいい殺し道具……という作中の言葉を再現した、という事で諦めてほしい。教会組と戦う時は、まずカス札から集める、という戦法に切り替えるべし。


前回/第3位
アーチャー 「小言百景」
 「新年を祝うのはいいが、祝うからには過ぎた年に未練はないのだろうな。よもや、やり残しがあるまま祝杯をあげるほど厚顔ではあるまい?」
 ……などと、お酒の席を綺麗に冷ますニヒルな男。正月に浮かれる皆さんの心をチクチクと現実に戻す困ったヤツです。でも気づいてあげて! 正月を否定しているんじゃなくて、正月に浮かれないように注意しているだけですよコイツ!
  ……で。場の雰囲気に酔った凛をとがめつつ、キッチンで家事をしている間に彼の元旦は終わるのであった。ランサーが名ウエイターなら、アーチャーは根っからのバトラー(執事)なのでした。
 弓兵のサーヴァント。錬鉄の英霊。他、詳細不明。(という事にしてほしい)
 遠坂凛を守る、敵か味方かいまいち分からない不敵なサーヴァント。弓兵でありながら一対の短剣での戦闘を好む。
 『stay night』では彼が弓矢を使う場面はそう印象的ではなかったが、『hollow』ではアーチャーらしさがようやくお披露目。何を隠そう、「決戦」のシチューエーションは『stay night』でやりたいけど実現できないのでお蔵入りしたものなのでした。
 『hollow』では総じて出番が少なめでしたが、「決戦」といい「ブロードブリッジ」といい、イベント画だけは多いこの男。前回は脅威の順位を勝ち取りましたが、今回はどうなるか……!?


前回/第4位
ライダー 「寒がり蛇姫」
 「ライダーですか? ……ええ、石化したかのように動きませんでした。あのまま脱皮するかと思ったほどです」とは、同じ家に居候しているSさん(匿名希望・無職)からのコメントです。
 規律には厳しいが、守らなくていい状況になるとトコトンさぼるのが彼女の性質。姉にいじめられていたのはこのあたりのだらしなさが原因か。
 正月はアルバイトも休みという事で、ひたすら炬燵に入ってお酒をちびちび舐めていた模様。……三が日、衛宮邸に足を踏み入れた者は人外の美人が炬燵につっかかって拗ねている、という世界三大美景を拝めたであろう……。
 騎兵のサーヴァント。魔物一歩手前の反英雄。素顔と心を仮面に隠す美女。
多彩な宝具を有するゴルゴンの魔物。
 職業軍人的なクールさが際だっていた彼女だが、『stay night』も終盤にさしかかるとその仮面も取れ、頼れるお姉さんとしての一面を垣間見せた。
 彼女とセイバーの宝具合戦は『stay night』の華と言える。セイバーとは一勝一敗の関係にあり、その事をいまだ根に持っているようだ。
 『hollow』ではすっかり現代に順応した彼女の姿が拝めます。サーヴァント以前のエピソードも公開され、さらなる下克上を果たして見せるか……!?
 余談ですが、ゴルゴンLV100のイメージはシューティングゲームでいうところの巨大戦艦でお願いしてみました。タイタニッ○ランス萌え。


前回/第10位
キャスター 「奥さま夢空間」
 元旦。ありえないぐらい騒々しい寺の境内を不快に思いつつ、いつも通り夫の部屋に向かう美女一人。
 “うるさい人間どもね、ブタに変えるわよ”などとイライラしながら障子を開ければあら不思議。お寺の喧噪は祝福の鐘に早変わり、幸福は此処にある。
 ―――そう。若奥さまは旦那さまがしずしずと不出来なおせち料理を食べてくれるだけで幸せなのです! ま、それも様々な邪魔者のおかげで長続きしないのがキャスターなのですが。

 魔術師のサーヴァント。裏切りの魔女。サーヴァント中最弱であるが、それ故に幾多もの策を巡らす厄介な存在。『魔法』こそ修得していないものの、魔術師としての能力は『魔法使い』と同格、もしくは上回る。もっとも、本人の魔力生成量はそう多くないので、自分の陣地にせっせと魔力を溜め込まないといけないのだが。
 『hollow』では『stay night』での不幸っぷりを払拭し、買い物に出かけるわ料理を教わりに来るわ耳は動くわの大活躍! フードをとったローブ姿も、カジュアルな私服も美人さんだと評判です。へいジョージ、最近の奥さまは空を飛ぶのがデフォらしいぜ!
 ……一つ欲を言えば、模型を一生懸命作っているイベント画が欲しかったのです。あとHG欲しさに朝からデパートに並ぶ奥様。


前回/第18位
バーサーカー 「不動厄よけ大師」
 アインツベルン城の守護神、年中無休の金剛力士にお正月とかお雑煮とか関係ないのです!
 新年を迎える城の賑わいを、森からひっそり見守る寡黙な大黒柱なのだった。
 狂戦士のサーヴァント。ギリシャ神話最大の英雄、十二の試練を突破した超人。木々を蹴散らして迫る姿はダンプかタンクかモンスターか。
 『stay night』では最強の敵として扱われ、どのルートでも印象的な役周りでした。台詞こそないものの、『マスターを守る』という基本にして重要な約束を、最期まで守り通した英霊でもあります。
 日常を象徴するキャラでない為、『hollow』での出番は少なめ。でもミニゲームでは大活躍。ボスですよ、ボス。イリヤの移動手段は森を抜けるまではバーサーカー、国道に出てからはメルセデスって感じです。あ。だ、だからバーサーCARなのか……!?(違います)


前回/第14位
アサシン(佐々木小次郎) 「一興に酔う」
 もともと善良(?)な農民だったアサシンにとって、お正月は馴染み深いもの。同じキザでもアーチャーと違い、のびやかに行事を楽しむ余裕があります。
 午前中は弟たちを連れてお参りにきた知り合いと境内の裏でお団子を食べ、午後は頃合いと見るや誰かさんの幸せいっぱいな固有結界に茶々を入れる。
 まさに柳に風、何度キャスターに文句を言われても懲りないアサシンなのであった。
 暗殺者のサーヴァント。ルールを破っての召喚な為、本来呼ばれるべきではないモノが呼び出された架空の英霊。
 宝具を所有しないサーヴァントだが、その剣技のみで宝具とせめぎ合う無境の剣者。剣の境地は僧の悟りに通じるのか、精神的にも達観している様子。あるがままをサラリと受け流すのはその現れか。
 バーサーカーと同じく、自分の居場所から離れられない為『hollow』では出番が少なめでした。足りない佐々木分は虎ぶる道中記で補充してー!


前回/第13位
ギルガメッシュ 「新都☆イリュージョン」
 冬木の夜王。悪徳の都の支配者。王さまは王さまらしく、豪勢に醜悪に、享楽の宴に浸るのであった。この女、陥落ちた……!
 でも勘違いはしちゃいけません。人々は快楽を求めて集まりますが、王はその醜態を愉しむ為に饗宴を開くのです。参加者たちがハイになって堕落した後、共犯者の安堵で弛緩した彼らをニッコリ笑ってオーバーキル。……恐えなあ……。
 黄金のサーヴァント。英雄を束ねる英雄、底なしの財を持つ金ぴか王さま。敵サーヴァントが有名であればあるほど、伝承を持てば持つほど有利になる“英霊殺し”である。その理由は本編参照のこと。
 が、いかに宝具が最高のスペックを誇っていようと、ギルガメッシュ本人が唯我独尊な人なので隙も多い。戦力的に問題外の相手は視界に入れない為、捨て身の特攻をあっさり食らう困ったちゃん。
 ……ほら、利根川さんも言ってるじゃないですか、奴隷は何も持たないが故に皇帝を討つんだって。
 『hollow』ではヘソ曲げて舞台をドタキャンするも、最後には一生に一度の本気モードになりました。あえて言うなら、あれはギルガメッシュ・ネイキッド。王の奢りを脱ぎ捨て、裸になった“人類最古の大英霊”といったところでしょうか。抱いて……!


前回/第12位
言峰綺礼 「心に残る新年ミサ」
 やあ、ボクの暗黒サバトにようこそ。
 教会では12月31日に夜通しでミサを開くのですが、それが彼にとって一年で一番楽しい時間だそうです。それまでの一年と、これからの一年をたった半日で同時に台無しにできるとかで。もう最悪です。
 でも不思議なコトに、集まった人たちはクソッタレな自分の人生に生まれてきてごめんなさい状態になりつつも、言峰神父には感謝するんだそうです。……まあ、鬱になるけどタメになる教訓は言いますから、この人。
 聖杯戦争の監督役。人の古傷(トラウマ)を切開する心霊シンプソン。人の不幸が大好きさ。あと、なにげに脱げばすごいわよ。(マッチョで)
 『stay night』では主人公・衛宮士郎を負の方面から導いた人物。
 第四次聖杯戦争の頃は士郎よろしく、さながら主人公のように自らの歪さに苦しんでいたが、戦いの末に解脱。今の“こういう自分も全然オッケー”の不遜さを手に入れたのでした。そのあたりのエピソードが語られる日は……期待しても……いいの……か?
 残念ながら、『hollow』での出番はほぼありません。けど虎ぶる道中記とか、誰かさんの回想とかで濃い味出してます。いつか花札で新旧教会チームの対決をやってみたい……! ニヤニヤしながら娘の授業参観に行くシンプソン。娘も不愉快な態度を隠そうともせず『私のお父さんは街のダニ。そろそろ死ねばいいと思う』と作文を読みますよ。
 あ、『hollow』でも語られていましたが、お父さんの名前は言峰璃正(リセイ)。なんだろねこの一族。


前回/第17位
葛木宗一郎 「泰然、安寧、おせちはいまいち」
 人並みの感情を亡くした彼と言えど、冬木市に来てからは慎ましくも正月は祝っておりました。それが真似事でも、カタチから入る事で生まれるものがあると思ったのです。
 学校は冬休みなので背広姿でいるコトもなく、着流しで静かに過ごすお正月。なにやらそわそわと落ち着かない嫁のお喋りを聞きながら、静かにお酒を嗜むのでした。嫁お手製の正月料理はいまいちでしたが。
 穂群原学園の教師。A組、つまり遠坂凛のクラスの担任。藤ねえ曰く、武道の経験がある筈だ、とのコト。
 無口で厳格、社会の規律が人のカタチになったかのような人物。
 そんな人柄の為か、『hollow』でも表に出る事はなく、日常の背景としてひっそり登場しておりました。
 『stay night』からのイメージが変わっていない、数少ない堅物。コメディ色が強まりつつある遠坂さんは見習ってほしいところ。


前回/第24位
真アサシン(ハサン) 「暗殺休業中」
 召喚されて一番良かったコトは? と訊かれたら、「寝正月という概念を知ったコト」と答える髑髏面。
 初めて知った人の愛〜♪ そのコタツでミカンに目覚めた男〜♪ アサシンになる前は地味でのんびり屋な性格だったんでしょうかねー。きっと、お正月は臓硯の爺さんと花札やってたんですよ! 自分たちも当然のように虎ぶるモードに出演するんだと信じて! うう悲しすぎる、全米が泣いた……!
 ところでアッ○ーの教えはどうした。
 暗殺者のサーヴァント。アサシンの語源となった、とある暗殺教団のトップに立った者の一人。アサシンの頭目になった時点で自らの顔を無くした人物。
 『stay night』では老魔術師・間桐臓硯に仕え、地味ながらも中々の働き者っぷりを疲労しました。派手な活躍はないものの、その戦闘スタイルはなかなかに格好いいのでは。そしてただ一人、『hollow』で出番がなかった男。あうう、全世界が泣いた……!(夜の聖杯戦争で出てきたのは真アサシンであって真アサシンじゃないしなー)
 あ。余談ですが、アサシンのサーヴァントの宝具名はすべて『ザバーニーヤ』です。アサシン頭目の候補は十九人おり、その誰もがザバーニーヤの名を冠する「奥義」を隠し持っているのです。彼らは他の十八人を蹴落とす為、奥の手は隠しているのだとか。


前回/第-位
アヴェンジャー 「だるい」
 正月ぅ? はいはい、平和で豊かで良かったね。オレゃあ面倒なんでファミレスで一日中ダベリング。……あー、でも窓越しに晴れ着の親子連れとか見るのは好きなんだ―――
 そんな反抗期真っ最中の捻くれ者は、なんだかんだとお正月も嫌いではなさそうです。ええ、楽しければなんでもいいんですよ、コイツは。
 が、そうしているうちに窓の外に人影発見。職探しに疲れ果て、トボトボと道を歩いていくお先まっくらなスーツ姿のお姉さんに頭を抱えつつ、仕方なく席を立つ午後三時。ま、この時間ならお参りも間に合うでしょう。
 復讐のサーヴァント。無限の残骸(アンリミテッド・レイズ・デッド)。―――怨天大聖アンリマユ。
 『hollow』からの新キャラクター。『stay night』にも名称だけは登場していましたが、今回、まさかの出場をはたしました。
 フタを開けてみれば悪ガキそのもので、最弱のサーヴァント・キャスターをさらに上回る最弱ぶりを見せてくれました。ランサーが猟犬なら、こちらはまさに野犬・駄犬というところ。
 あと、密かに露出度No・1。あの布キレの下は、たぶんフンドシっぽい布一枚なのではないかと。
 初期イメージは原始のシャーマンでした。全身の紋様は“この世全ての悪”を現す呪い。時代・時間によって変動していくものなので、シンボルたる“アンリマユ”以外の模様は変わっていきます。ウルトラセブンのタイトルみたいに!


前回/第28位
バゼット 「新年を迎える為に」
 お参りをするほど神任せではない冷徹な姐御……と思われがちなバゼットさん。どっこい、この人はこういう定例行事に弱い人なのだった。
 お参りをさぼってバチがあたるのが恐い、のではなく。お参りをしないコトで何かに失敗するかもしれない……という不安に押し潰されるヘタレな子なのだった……!
 でもちょっと待った。新年を祝う前にやるべき事がある。何事も完璧にこなしたい彼女にとって、キレイな体で年を越える事は最低条件。せめて衣食住を確保してからでないと、とてもお参りになんて行けません―――。
 そんなワケで、ラストスパートとばかりに大晦日を走るバゼットさん。でも、大晦日に求人を出してる仕事なんてあるのかな……?
 魔術協会が派遣した正統なマスター。ランサーのマスターであったが、言峰綺礼によって退場を余儀なくされた。以後、生死不明であったが『hollow』でめでたく復活。サーヴァント・アヴェンジャーと共に終わった筈の第五次聖杯戦争に参加するのだが……?
 などと、今さらながら『Fate/hollow ataraxia』の冒頭部分を明かしてみました。彼女が何者でどういった結末を迎えたかは、プレイヤーの方々には語るまでもありません。
 ここで裏話。フラガラックの元(球)はどうやって補充しているの? とよく訊かれるのですが、アレは鉱石にバゼットの血をたらして、秘密の技法で一ヶ月地下室に置いておくとあら不思議。フラガラック一本分できあがり、というカラクリです。“伝承保菌者(ゴッズホルダー)”とはその名の通り、神代の頃の神秘(ウイルス)をまだ残している、という意味でした。作れて一年に十本ぐらいでしょうかねー。
 あと、彼女を主役にしたアンジェリークものを誰か作ってプリーズ!


前回/第-位
カレン 「オセチというものをご馳走してくれるのでしょう?」
 呼ばれてないのにジャジャジャジャーン。
 一番来て欲しくない日、一番来て欲しくないタイミングでやって来るストレンジャー。それが彼女、カレン・オルテンシアなのだった……!
 お正月の衛宮邸。これからみんなでお参りに行こう、という時に現れ、「あら。今日はミサの手伝いをしてくれるのではなくて?」と士郎に詰め寄ります。
 士郎っち、よくよく思いかえてみると確かにそんな約束をしてしまっていて、あれよあれよと連れ去られる事に。もちろん、帰った後は血の謝肉祭が待っていますが、それはまた別の話。士郎と接触する事で傷を負って苦しむけど、その後、家に帰った士郎が窮地に立たされるのを想像して悦に入っている模様。
 言峰教会の代理司祭。悪魔祓い(エクソシスト)。毒舌、不敵な電波系少女。そしてスカート穿いてない。
 『hollow』のキーパーソンにして、直接物語には関われない導き役。
 道を歩けば傷ができる体質なので、包帯と消毒薬の匂いがついて離れない。
 ……しっかし……病弱系なのにぜんぜん弱い感じがしないのは血筋のなせる技か。
 体のあちこちにガタがきていて、右目の視力はほとんどなかったり、味覚が薄れていたりする。そう。彼女にとって“味のするもの”とは、地獄のように辛いか天国のように甘い食べ物だけなのだった……!
 余談ではありますが、人が被っている幸福という薄い皮を剥がしてガッカリさせる事に悦びを覚えたらしい。それまで“何もしないように”生きていた彼女ですが、冬木市に来てから暗黒面に気づいたんですって。


前回/第25位
ルヴィアゼリッタ 「島国らしい貧相な新年ですのね!」
 呼ばれもしないのに来日し、遠坂邸のチンケさをあざ笑い、さんざん狭いだの小さいだの日本の悪口を言ったあげく、衛宮邸でお餅をあしらったステーキを作らせる。それがルヴィアゼリッタ・エーデルフェルトの初めての日本観光。あー、密かにK−1のアリーナ席もゲットしているようですよ? 大晦日は「べ、べつに貴方を誘ったワケではなくてよ!? 拳をぶつけあう戦士たちには、一人でも多くの歓声が必要なのです!」とK−1のチケットを差し出してくるのです。……すげえな。
 フィンランドの名門魔術師、地上で最も美しいハイエナ。時代錯誤な縦ロールの髪と青いリボンがトレードマークの、高飛車で優雅なお嬢様。『hollow』では見事なバックドロップで凛を粉砕しておりました。
 お金持ちですが無駄な出費は許せない守銭奴でもあります。(反面、貴族が貴族である為に散布するのは有意義な事なのでいいのだそうです)。
 庶民には冷たくあたるお貴族様ですが、その実、彼らあっての自分たちだと理解しているので強く愛しているようです。将来の伴侶は上流階級の宿命として貴い血を引く殿方と―――と受け入れていますが、ホントは素朴で飾らない男性が好きなのだとか。ああもう、なにこの都合のいいフラグ! 先生その縦ロールだけは許せねぇ! ……あ、でもオレンジのまじった金髪がコンプレックスなんだとか。
 ところで。『hollow』の「後日談。」は二種類アイデアがあって、一つは現行の「後日談。」。もう一つは遠坂邸にルヴィアから『来週、冬木の別荘の様子を見にいくついでに挨拶をする』と手紙が送られてきて……というものでした。
 その時点でエーデルフェルトの別荘を無断使用しているバゼットは慌てふためいて、なんとかルヴィアを追い返そうと士郎たちに口裏を合わせてくれ、作戦会議をする……というものでしたが時間的の都合でカットされました。残念。




前回/第11位
美綴綾子:「晴れ着は凛々しく、心も優雅に」
 穂群原学園の女生徒。もと弓道部主将。武道と日本文化を愛する大和撫子。
 正月こそ日本の華。元旦に着飾らなくてなにが大和撫子か。日本文化をこよなく愛する彼女にとって、お正月はかっこうのストレス発散の場のようです。
 高級振り袖に身を包み、凛と背を伸ばしてお参りに向かうのが至上の喜びなんだとか。……まあ、柳洞寺で自分とは真逆の方向で振り袖を着こなした蒔寺と出会って火花を散らすワケですが。
 『hollow』ではざっくばらんな女友達としての面を見せてくれました。格闘ゲームで一喜一憂する女の子は可愛いですよ?


前回/第-位
美綴実典 「いまどきのお正月」
 『hollow』にて初顔出しの、美綴綾子嬢の弟さん。桜が三年になる頃には弓道部の主将になったりする。
 ぶっきらぼうな物言いと姉ゆずりの端正な顔立ちで誤解されるのだが、根は善人でクールな照れ屋。これまで気っぷのいい姉に振り回されてきた為か、大人しい上級生に免疫がなく、桜にほとんど一目惚れしたとかしないとか。
 綾子とは正反対で、武道や和式の美には興味がない。フツーにいまどきの若者らしく、わりと退屈で、どこか楽しい正月を過ごすと思われます。
 『hollow』での士郎への態度は、悪役になろうとしてなりきれない善人さがにじみ出ておりました。いやはや、あれじゃあ姉にからかわれのも頷けますねー。


前回/第20位
衛宮切嗣 「基本は寝正月」

 衛宮士郎の養父。第四次聖杯戦争における、セイバーのマスター。
 面倒を見るべき誰かがいればアクティブになる人ですが、自分一人だけならとことん出不精になる困ったさん。何を隠そう、根っこの部分ではわりとダメ人間で、愛する者がいないとトコトン暗黒面に落ちていき、果てはキラーマシーンと化す物騒な人なのです。
 近代武装を良しとしない魔術師世界において、平気な顔でタブーを犯す“魔術師殺し”の異名を持っておりました。
 この、そうと決めたら何事をも冷徹にこなす男の敗北と再生が、第四次聖杯戦争の主軸の一つとなっているとか。……戦いの果て、文字通り全てを失った男が得た最期の許しが、十年後に、彼の罪を昇華してくれる事を祈ります。

 


前回/第27位
蒔寺楓 「晴れ着は凛々しく、心は嫌々」
 通称マキジ。『hollow』で間違った方向に進化した三人衆の三。
 もう穂群の黒豹というよりは穂群の狂犬。黙っていれば美人なのに……。
 お祭り大好き人間のように思われがちですが、蒔寺自身は割と大人しめの、一人でぼやっと時間を過ごす事を苦にしないタイプです。
 が、あれで周りに気をつかう性格らしく、傍に誰かがいると場を盛り上げようとして暴走してしまうのであった。……イイヤツなんだ、ネジが一本外れてさえいなければ……!
 本人は飽き飽きしているが、家では着物で過ごしている。着物姿の蒔寺は普段とはもう別人、むしろ生き別れの双子がいて学園のは活発な方の妹なのでは、と言われるほど艶やかな和服美人に見えると言う……(口をあけた時点で壊れるが)。
 美綴綾子嬢あたりに言わせると「イヤイヤ着ているクセに似合っているのが許せない」なのだとか。


前回/第15位
三枝由紀香 「振り袖なくても心は温か」
 穂群原学園の女生徒。女子陸上部の名マネージャー。
 おニューの着物も豪華な門松もしょせんお金で買えるもの。金じゃあ人間の徳は培えねえぜ、と某くろんぼが言っていたように、三枝さん家は貧しくとも豊かなのです。お正月は家族みんなで紅白歌合戦を観て、行く年来る年を眺めながらお蕎麦を食べましたとさ。いいなあ。
 元旦は寝ぼすけな弟たちを連れて柳洞寺へ。噂のお侍さんを見て弟たちは感動したとかなんとか。
 『hollow』で陸上部女子の面々が言っていた通り、男連中にはもったいなくて由紀っちは渡せん、と由紀香に彼氏作らせない同盟が出来上がっている模様。……まあ、その同盟はとっくにお子さまオーナーによって買収されていたりするのですがっ。危ない、逃げて由紀っちー!


前回/第21位
氷室鐘 「挨拶回りの為、多忙」
 穂群原学園の女生徒。陸上部のエースの一人。わりと正体不明。
 眼鏡+クール×巨乳=破壊力……ッッッッ!
 密かに高スペックを誇るさる名門のご令嬢、氷室鐘が来てくれたぁ〜! 市長には内緒だッッッ!
 ……とまあ。なにやら色々と背景のある氷室女史のお正月は挨拶回りで忙殺されたとか。マキジに「鐘は初日の出見たのかよー」と訊かれ、「……正月はホテル以外の景色は見ていないな」と返答し論争を巻き起こすのであった。
 ちなみに、鐘という名前が気に入っている理由は「歳をとってから本領を発揮する名前なんて、気が利いているだろう」とのコト。


前回/第-位
柳洞零観 「一念三千、楽に生くべし」
 柳洞一成の兄ちゃん。豪快なまぐさ坊さん。
 寺のコトは父と弟に任せ、マウント深山商店街の自衛団の一員として新年会の準備に進めておりました。……新年会の会場は柳洞寺で、子供たちを帰したら博打の悪の華・手本引きが開かれるそうな。ははは。や、そりゃあ地番沈下で壊滅しますよねこのバチあたりものたち。
 藤ねえ、ネコさん共々穂群原学園の卒業生で、やはり生徒会長を務めていたとか。
 その頃はまだ応援団があり、団長も務めていたという一世代前の快男児。一成と同じDNAとはとても思えないが、本当に実の兄弟ですよ。


前回/第-位
蛍塚ネコ 「イリオモテホタルネコ」
 大晦日は午前零時まで店を開け、除夜の鐘を聞きながら一杯。
 朝方は店の屋上にコタツを持ち込み、初日の出を眺めながら一杯。
 日が沈みだしたら部屋に戻ってとっておきの日本酒でまた一杯。
 冬木のアルコールキャットは脳内解脱状態で新年を迎えるのであった。まさにほろ酔いアタラクシア。
 士郎のアルバイト先、酒屋コペンハーゲンの一人娘。藤ねえとは穂群原でのクラスメイトだったが、フツーに酒屋として生きていく分には充分な勉強を終えると自主退学。以後、のんびりとコペンハーゲンをきりもりして来たお姉さんです。冬はコタツとハンペンを取り上げると死にます。
 『hollow』では語られませんでしたが、いずれ本好きの同士としてライダーと意気投合、ライダーのアルバイトはコペンハーゲンにまで及ぶのでした。


前回/第29位
間桐臓硯 「元旦に筆を持つ」
 聖杯御三家の一角。五百年を生きる大妖術師。
 元旦はバカ孫にお年玉(三千円)を与えつつ、姿勢を正して書き初めを。今年の格言は『追加パッチ』。お爺ちゃん、マキリ五百年の悲願がなんかおかしなコトになってますよ? すっかり日本文化に染まっていますが、この人、もともとは西欧の出なんですけどね。
 『hollow』の虎ぶる道中記では『stay night』での悪役ぶりがなかったかのような愛らしさを披露してくれました。
 というか、臓硯もあのバカ孫の被害者だったのだ!みたいな。姉の方がいいのぅ……。


前回/第30位
セラ 「お、お正月などに関心はありませんっ!」
 と、正月気分に浮かれるイリヤスフィールお嬢様とリズを叱る人間嫌いのメイドさん。あれ? でもなんで部屋に振り袖のカタログとか隠してるの?
 『stay night』ではちょっとだけ、『hollow』では士郎最大の敵として活躍したアインツベルンのホムンクルス、セラ。どのような窮地であろうと礼儀正しい言葉遣いを守ろうとする、筋金入りのカヴァネスです。
 魔術師としても優れた彼女ですが、暴力というものに耐性がない為、戦闘には不向き。自然があるかぎり寿命は尽きないけど、些細な暴力に殺されてしまう儚い花。……いつかイリヤとリズが天衣を成してこの世界から消え去った後。彼女は誰も訪れない冬の城で、その寿命が尽きるまで、花に囲まれて空を見上げ続けるのでした。


前回/第23位
リズ 「お雑煮、食べる」
 アインツベルンの無口な不思議系メイドさん。
 別にお正月が好きなんじゃないんだ。お雑煮が好きなんだ。
 感情に乏しい彼女にとって、新年の祝いなんてどうでもいいコト。次の日が来てくれるコトへの感謝と変わりはありません。そんなコトより珍しい料理の方が大事なのでした。
 ……しかし悲しいかな、雑煮のような簡単な料理をセラが許可する筈もなく、
リズはイリヤと一緒に衛宮邸に向かうのであった……!
 『hollow』では戦うメイドさんとしても活躍し、ある部門でトップである事も見せつけてくれました。
 リズ分が足りない人は「虎ぶる道中記」のアーケードをプレイだっ! イラスト担当・八雲剣豪さんの着物リズはかわいエロいぜ!
(余談ですが、彼女たちの宝具は八雲さんが自由に描いてださった恩恵です。多謝)


前回/第-位
子ギル 「子供の王様」
 おまえは誰だ。その正体は言わぬが花よ。
 お子さまゴッドファーザーは友人たちと仲良く正月遊びにふけっていたようです。浜辺では凧あげ、たき火、バーベキューにパラグライダーと、実に金に飽かせたエンジョイライフ。どうせならクルーザーで国に帰れ、とは港の釣り師の弁。
 ……あ、最近は地味に花札も覚えたらしいですよ? その名も王の凱旋(ロード・オブ・バビロン)。
 ピーターパンはオトナになれない子供の話ですが、コヤツの場合はオトナになってはいけない子供のような気が。この世で一番理解できないのは成長した自分だそうで、まさに進化のミッシングリンクと言えよう。その純真さを捨てないでオトナになってください。
 ……それと、なんか気のせいだと思うんだけど、コイツ見てるとジェット噴射して宇宙に消える化けネコを連想するんだが、君はどう思う?


前回/第-位


前回/第-位
ステンノ 「毎日がお正月」
 『hollow』にて初登場、ゴルゴン三姉妹の長女。ライダーの上姉さま。永遠の淑女系アイドル。
 この人たちにとっては毎日がお祭りです。そもそも歳を取らない人たちですから、新年という言葉にありがたみも何もないかと。
 優雅な物腰と上品な言葉遣い、どのような男性であろうと持ち上げて褒め称える、まさに女神のような女性。が。その実体はものぐさで好きなコト以外にはとんと興味がない・どうでもいい人にはとことん冷酷という悪魔なのだった。(ライダーの『興味のないものには冷たい』ところは上姉さまの影響です)
 基本的に姉さまたちは何もしないので、買い物・番兵・日曜大工は全て妹の役割。その有様は女主人と召使い(メイドではないところがミソ)といったところ。
 ……まあ。何もかも人任せな姉さまたちではあるが、メドゥーサ以外に身の回りの世話を命じるコトはないようです。言い寄ってくる男たちに甘えるコトはあっても、それはできっこないコトを口にして弄んでいるだけ。彼女たちが心から命じるのはメドゥーサだけなのです。本人たちはメドゥーサが自分たちの妹に相応しい「淑女」になれるよう、日々教育してるつもりなんだとか。……どう見ても虐待です、本当に〜。
エウリュアレ 「お正月が毎日」
 ライダーのダメ姉、その二。
 ゴルゴン三姉妹の次女、ライダーの下姉さま。永遠の小悪魔系アイドル。
 自由奔放な性格と言葉遣い、とことん甘えて男をその気にさせてくれる“可愛い”少女。が。その実体は無理難題をふっかけて人間たちが右往左往するのを愉しむという、まさに悪魔のような女神。
 ステンノと違い臆病で小心な面があり、大人として成長しているライダーに八つ当たりする事もあったようです。(ライダーの“黙っていれば怒られない、バレなきゃイカサマじゃねーのよ・けどちょっと自己嫌悪”という小心者なところは下姉さまの影響かと)
 男好きというよりは人間好きで、人間という生き物を愛しているのではなく、人間が慌てたり困ったりジタバタするのを見るのが好きなんだとか。(キレイなものが困るのが美しい、と『hollow』で語っておりますね)
 故に、人間を超越した気になっている英雄とかは大嫌い。
 ……とまあ。外見も内面も美しいメドゥーサが自分たちの言動でアタフタするのは、彼女たちにとって一日も欠かしてはならない娯楽というか栄養源なのでしょう。ある意味、理想的なダメ姉とダメ妹。


前回/第35位
黒セイバー 「もっきゅもっきゅ」
 暴君、ここに爆誕。
 祝い事と言えど、緩みきった空気は性に合わない。針のムシロじみたお正月を強要するスパルタ王様。
 それがこっちのセイバーこと、クセっ毛なしのゴスロリ王さま、黒セイバーなのだった……!
 戦場において豪勢な食事など邪魔なだけ。簡易で味のきついジャンクフードこそ我が好み。泰山のマーボー豆腐も、彼女なら汗だくで食べあげてくれるでしょう! ……黒い人たちはみんな辛いもの好きなのかのう……。
 黒セイバーは自分の感情に待ったをかけないので、欲求イコール行動です。食べたい時は食べる! 殴りたい時は殴る! 眠りたい時は眠る! ……ああ……あの聡明なセイバーがどうしてこんな姿に……あれ……あんまり変わらな―――(暗転)
 余談ですが、『stay night』では通常のセイバーと微妙にステータスが変わっています。力強さと耐久度があがり、その代わりに敏捷と幸運が低下。人間城塞の異名をますます欲しいままにするサーヴァント。常に怒ってるけど、別に貴方の事が嫌いなワケじゃありませんよ?


前回/第-位
カレイドルビー 「うう、なんでこんなコトに……」
 『hollow』最大の被害者。愉快型魔術礼装・カレイドステッキの制御機能とも言うべき人工精霊・マジカルルビー(愛称・ルビーちゃん)に騙くらかされた遠坂凛がプリズムメイクによって変身した姿。
 正義と愛の執行者、あらゆるもめ事を力づくで解決する神秘の化身。……なんか、説明してて頭痛くなってきた……。
 ちなみに、カレイドステッキのマスターに選ばれた者はなにがどうあってもマスター登録を解除できず、この地上から愛が無くなるまで戦い続けるのであった。
 なぜって、ルビーちゃんは愛を食べて生きているからネ!




※投票期間は2006年1月24日(火)〜2月12日(日)となっております。ご注意ください。



2006.02.13
投票受付は終了しました。
沢山の投票を、本当にありがとうございました!
2006.01.23 作品投稿掲示板のメンテナンスが完了しました。
ご迷惑をおかけしました。


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